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2009年6月

神戸製鋼 テ号観測機

 砲兵隊の着弾観測任務に使用するため試作された近距離離着陸(STOL)機。陸軍の用兵側が航空本部を通さずに試作指示を出した機体で、大阪大学の三木鉄夫氏が中心となって設計を進め機体は神戸製鋼が製作した。
 全体の設計を見るとドイツの フィーゼラー・シュトルヒ の影響を受けた高翼機であるが、細かい設計の随所に新機軸も盛り込まれていた。
 しかし試作1号機が試験中に墜落してしまったことや、同様の観測任務に使用できる カ号観測機の開発が順調に進んでいたことなどから当機の計画は中止されてしまった。
 なお当機の「テ」号という名称はプロジェクトの中心だった三木氏の名前(鉄夫)から取ったものであるとか固定翼を示す記号であるとか、神戸製鋼を示す略称であるとか諸説がある。

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中島 九〇式艦上戦闘機

米国のボーイング社と言えば太平洋戦争中は大型爆撃機 B-29B-17の開発で、また戦後は大型旅客機やB-52爆撃機などを生産する大型機メーカーとして有名であるが、戦前のボーイング社は小型機、特に戦闘機メーカーとして優秀な会社であった。
 そのボーイング社が製造した戦闘機の代表がボーイングF4B(米陸軍型はP12)である。この機体は米国陸海軍が採用する以外に海外にも輸出されており、昭和5年(1930年)に当機の優秀性に目を付けた中島飛行機も研究用として輸入した。
 折から三式艦戦の後継機を模索していた日本海軍は、英国のブリストル・ブルドッグ戦闘機とボーイング戦闘機の長所を取り込んだ吉田ブルドッグ戦闘機を中島飛行機に試作(社内名称「NY」)させ、色々なテストを行ったが三式艦戦より若干の性能向上が見られただけに終わった。そこで中島飛行機ではボーイング機の特色を更に取り込んだ改修型機体(社内名称「NY改」)を完成させ、これが昭和7年に九〇式艦上戦闘機として制式採用された。
 ボーイング色の強い機体ではあったが日本人が設計した最初の国産艦上戦闘機であり、当時の外国主力機にもひけを取らない機体であった。

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ベリエフ A-40アルバトロース

旧ソビエト時代から飛行艇に造詣の深かったベリエフ設計局(現在はスホーイの一部門として吸収されている)が開発した大型ジェット飛行艇。2001年の時点で実用化されているジェット推進の大型飛行艇は当機と、やはりベリエフが開発した民間向け汎用飛行艇Be-200しか存在していないため、珍しい機体であるといえよう。
 当機A-40は対潜哨戒や洋上監視任務に使用することを目指して1983年頃から開発の始まった機体で、1986年末に原型1号機が初飛行した。ロシア海軍は20機の導入を予定しており、発注自体は1992年に行ったと伝えられるが資金不足から未だ生産に入れないようで、現状では原型2機だけが各種飛行試験に従事している。
 ロシア海軍の状況がこのようなものであるためベリエフでは当機の海外売り込みにも積極的で、捜索救難機型や旅客輸送機型などの派生型を市場に示しているが受注はまだ無いらしい。また、エンジンをプログレスD-27プロップファンに換装したBe-45の構想も発表しているが現実味は薄いと思われる。
 機体(艇体)形状は水面の抵抗を押さえるため細長く洗練された形状をしており、STOL性を高めるため肩翼配置の主翼後縁のかなりの部分を二重隙間式フラップが占めている。エンジンは水の吸い込みを避けるため主翼の上に取り付けられており、その下部には離陸時の推力補助のための補助エンジンも搭載されている。また主翼付根に降着装置が収納されており陸上からの運用も可能となっている。

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